
今回は、大分県臼杵市にある国宝・臼杵大仏をご紹介させていただきます。
古園石仏大日如来像に代表される『国宝・臼杵石仏(磨崖仏)』は、平安時代後期から鎌倉時代(12世紀末〜14世紀前半)にかけて彫刻されたと言われています。
このように多くの磨崖仏(まがいぶつ)が彫られた背景には「臼杵荘(うすきのしょう)」と呼ばれたこの一帯が栄華を極めた藤原氏の流れを汲む九条家の所領だったことが深い関係があります。
石仏群は4群に分かれ、地名によって、ホキ石仏第1群(堂ヶ迫石仏)、ホキ石仏第2群、山王山石仏、古園石仏と名づけられています。京都や奈良の一流の仏師が製作したといわれています。
これは九条家が天台宗の総本山である比叡山延暦寺とも深い関係を持っていたので、一流の仏師が臼杵に派遣され、臼杵摩崖仏が造立されたと考えられます。
また、地元に伝わる「真名野長者伝説(炭焼き小五郎伝説)」では、この磨崖仏は亡くなった娘の菩提を弔うために長者が彫らせたとされており、九条家の娘の供養のため、都から仏師を呼んで彫らせたという説が有力視されています。
その規模と数量において、また彫刻の質の高さにおいてわが国を代表する石仏群であり、平成7年6月15日には磨崖仏としては全国初、59体が国宝に指定されました。











なお、最寄駅はこんなにオシャレな駅名標です。↓
歩くと1時間はかかるので、相応の覚悟が必要です(笑)私は音楽を聴きながら、歩きましたが…)

皆様も国宝・臼杵摩崖仏を見て、心を癒されてはいかがでしょうか。
当時の人々がどのような思いで彫ったのか考えると、歴史の楽しみ方が増えますよ。
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